どうもこんにちは。しむ(@46sym)です。
何度も下書きを書いては消しました。こんなに公開に時間がかかった記事は今までで初めてです。
まだ記憶も新しい2018年の始めに、全機材をまるっとFUJIFILMへ移行しました。
関連 【私信】カメラ全売りとか騒いだので心配してくれた皆様へ
そして一ヶ月も経たないうちにXシステム一式手放す事を検討してます。
コロコロ変わって芯がないと言うのはよく分かるのですが、このままだズルズルしているのも精神衛生上よろしくないので。
正直何言ってるのか分からないですよね。僕も人から聞いたら「この人一体何がしたいんだろう…?」と疑いの目しか向けません。
記事にするのが怖くてtwitterでボヤいてたら、仲間に入りたかっただけだろ?合う合わないはちょっと調べれば事前に分かっただろ。その上マウント取ってんじゃねーよ。
という類の泣いちゃうくらい鋭いエアリプが飛んで来たのでこうして記事に起こしてます。正直筆が重い。
当たらずとも遠からずな指摘に対する回答も含めて、FUJIFILMに対する思いを振り返ってみます。
みんなが撮るFUJIFILMの写真が好き
僕自身、積極的にどこかのコミュニティに属するような事はしていないのですが、それでも仲良くしてくれる人とは積極的に仲良くさせてもらってます。
仲間に入りたかったという指摘はある意味では的確で、僕の身の回りにいるフジ勢は、それは素敵な写真を撮る人ばかり。
フジユーザーの写真をたくさん見てると「あぁ、僕もあんな写真が撮ってみたいな」と思うようになるんですよね。たぶんみんな思うはず。
クラシックで繊細な描写というか、光の使い方が上手いのか柔らかい他では出せない情感のある写真がすごく好きで、今回APS-Cへの乗り換えを決めた際、絶対FUJIFILMにする!と心に決めてました。
センサーサイズでは語れない、唯一無二のカメラメーカーだと、今でもそう思います。
もともとみんな仲良くしてくれていたのでちょっと違うのかもしれないけど、FUJIFILMに心酔する人たちを見て「いいな」と。いつかFUJIFILMを使いたいな、と思い続けてきました。
フジユーザーになってあのなんとも言えない胸がキュッと締め付けられるような写真を撮りたい。そういう意味ではフジユーザーというコミュニティに憧れていたのは事実です。
実際に撮って感じた違和感
X-Pro2を手にして、何度か撮影に持ち出して、違和感を覚えました。
すごく丁寧な描写をするし、優しい写り。色乗りも非常に良くて、最高に逆光が似合うカメラです。それでも何かがしっくりこない。
繰り返し考えて得た結論は、誤解を恐れずに言えば「ワクワクしない」という事。
FUJIFILMのカメラはどれもコンパクトで収まりが良く、いつでもそばにいてくれる安心感があります。このデザインでこの描写、このサイズ感なら多くのカメラ好きが満足するのも頷ける。
いつでも素晴らしい写真を残すことができる優等生ではあるのですが、僕の想像を派手にぶち壊してくれるような写真では無かったんですよね。(これは写真の腕に依る部分も多いとは思いますが)
初めて持ったフルサイズ一眼レフ「Canon EOS 5D markIII」は僕を写真の世界に一気に引きずり込むほど魅力的なカメラでした。写真の知識がほぼ無いに等しかった僕にとって、このカメラで撮影するすべての写真が美しく、そして新鮮でした。
後に買い替えた「SONY α7RII」。高精細、高画素、ローパスフィルターレスと、初めて触れた最新世代の高画素機に心が震えました。不満はあったものの、ミラーレス機という圧倒的な軽さで、ここまでの描写ができるのかと。今まで撮ることが出来なかった写真が撮れる(腕じゃなくてカメラの力で)というのはそれだけで胸が踊る。
その後手にした「SONY α7RIII」は純正大三元と共に購入したこともあり、それまでと異次元の快適さでした。AF速度、精度ともに最高峰。先代機までの高画素はそのままに、全てをブラッシュアップしたこのカメラは、まさに僕史上最高のカメラ。
シャッターを切る度にワクワクして、撮れた写真をPCに取り込んでまたワクワクする。どこまでも予想を超える写りをしてくれる究極の相棒でした。
FUJIFILM X-Pro2にこう言った「このカメラだからこそ」というワクワクが無かったんですよね。一番ワクワクするのはそのボディを眺めている瞬間です。間違いないです。
雰囲気を写し取る写真と言えばいいのでしょうか。期待しすぎてハードルを上げすぎたのかもしれませんが、「うおおおぉぉこのカメラこんな写真が撮れちゃうのおおおおうっひょおおぉぉおお!!!!!」っていう衝撃が欲しかったんですよ。いやそういうものばっかり求める方がいけないのかもしれないけど。
自分の貧相な想像力を、カメラが覆して創造してくれる。そういう「新しい世界を見せてくれる」カメラでは無かった。
上にも書いた通り「いつもそばにいる、安定して日常を切り取るカメラ」。X-Pro2はそんな位置付けなんだろうなと思います。
「グッとくる写真=撮りたい写真」ではない
冒頭で触れた通り、フジユーザーの撮る写真は好きです。
胸をキュッと締め付ける、ノスタルジックな描写。一枚の写真からストーリーを感じる、ストリートスナップ。本当に見ていて全く飽きない。
僕もあんな写真が撮ってみたい。そう感じて手に入れたFUJIFILMなんですけど、冷静に考えたら僕人混み嫌いなんですよね。致命的に人がいるところが嫌いなんです。
僕が撮ってる被写体の99%は風景と家族です。絶景とか海とか森とか好きです。ひとりになれる時間が好きです。
誰も歩かない街で、10分の道のりを30分かけてゆっくり歩く。そんな時間を過ごすのが好きです。
一度ストリートスナップに挑戦しましたが、もうなんか全然楽しめませんでした。なんの苦行かと思いました。
フジを持ったんだからストリートスナップや人を撮りたい。でも人がいる所は好きじゃない。
これが結果として写欲の減退に繋がってる。負の連鎖しかない。
撮れない写真を無理に撮ろうとするより、撮れる人の素敵な写真を見ていた方が何倍も癒される。
僕が撮れる、他の人には撮れない写真。それはスナップではないな、と痛感したあの日。
一枚をこねくり回す時間が好き
人によって写真の楽しみ方は全然違うとは思うのですが、僕は「じっと同じ構図で設定をこねくり回す写真」が好き。
カメラを持ってからのこの一年を振り返ってそう思います。
もちろん、外出時やイベントの時もカメラは持ち出すんだけど、楽しんでるのは圧倒的にじっくり撮った写真。
構図を決めて、ピントを追い込んで、シャッター速度を追い込んで。ああでもない、こうでもない、と試行錯誤して撮ってる時間が好きなんです。周りに人が誰もいなければもう最高。
カメラと風景と向き合って、その世界に浸る事ができる時間が好きだったんです。僕にとっての撮影の醍醐味は、その一人の時間でした。
FUJIFILMに未練はあるけど、僕のメイン機材としては合わなかった
これに尽きます。もちろん使い込んでなんていないし、使いこなせてもいないんだけど、フィーリングが合わなかった。量販店では何度となく触って確認したんだけど、そこでは分からないズレがあった。
僕はひとつのマウントに思い入れとかあまりないので、気になるカメラがあればガンガン乗り換えてみればいいと思ってます。機材が揃ってくるとマウント乗り換えって大変なので、早い段階でどんどん切り替えて、試せるうちに色々試しちゃえば良いとすら思ってます。
そう言った僕なので、ひとつのカメラをじっくり愛して使い込むタイプの人には、浮気っぽく見えるかもしれないし、フラフラしてブレている様に見えてしまうかもしれません。
とは言え、この年末から年始にかけて本当にコロコロと入れ替えてきました。不快な思いをしている読者の方もいますよねきっと。そう言った方は申し訳ありません。
それでも呆れずに付いてきてくれる読者の方は、今後ともよろしくお願いします。
という訳で、最近は写活もできていないのですが、ようやくモチベーションと体調が回復傾向となりました。
次回からはまた、読者以上に著者が楽しんでる更新をお届けできたらな、と思います。どうぞ。
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