こんにちは。しむ(@46sym)です
2021年10月1日に発売したリコーのハイエンドコンパクトデジタルカメラ「GR Ⅲx」。最強のスナップシューターとして名高いGR Ⅲが40mmという標準域で生まれ変わりました。
GRの28mmという画角に苦手意識があっていつもすぐに手放していた僕にとって40mmの登場は朗報中の朗報。ずっと欲しいなと思いつつもなかなかチャンスがなく、2022年の夏の終わりにやっと手にすることができました。
なんだかんだと2シーズン使い続け、今では我が家でもトップクラスの稼働を誇るお気に入りのカメラ。2023年1月11日に値上げを予定しているので、買うなら今がチャンスなのではないでしょうか。
レビューと作例を残しておくので、ぜひ読んでいってもらえたらと思います。
(値上げの影響で軒並み在庫切れみたい…)
RICOH GRⅢx レビュー
まずはボディや撮影体験に関するレビューから。写真だけみたい人は読み飛ばしちゃってOK。
小型軽量は正義
たぶんGRシリーズに興味を持つ人の多くは「小さくて写りの良いカメラが欲しい」というのが第一にあると思います。
実際に使ってみても、やっぱり小型軽量と言うのは本当に素晴らしい。
- サイズ: 約109.4(幅)×61.9(高)×35.2(厚)mm
- 重量: 約262g(バッテリー、SDメモリーカード含む)、約232g(本体のみ)
とファインダーも廃して「いつでも撮れる、常に手元に置けるカメラ」として圧倒的な立ち位置をキープし続けるのはGRシリーズの強み。
最近買ったNikon1 J5と比較して。
横幅はGR3xの方が若干大きいものの、レンズ一体型の恩恵がよく分かりますよね。センサーサイズも圧倒的に大きいAPS-Cであるにも関わらず、これだけコンパクトに収めることができるのは「いつでも持ち歩けるカメラ」として最強でしかない。どこにでも入っちゃうからね。
抜群の機動力
「いつでも撮れる」というのは常に持ち歩けるだけではダメなんですよね。撮りたいと思った瞬間にはシャッターを切れないといけない。
デジタルカメラはバッテリーの問題もあって写真を撮らない間は電源をオフにすることが多いですよね。撮りたいなって思ったらその度に電源をオンにしなきゃいけない。
電源を入れてから撮れるようになるまでのラグでシャッターチャンスを逃したりもするのですが、なんとGR Ⅲ/GR Ⅲxの起動時間は電源を押してから0.8秒。
実際に測ったことはないけど、実際ポケットから取り出して電源を押しながら構える間にシャッター可能状態になってるので今のところGR Ⅲxを使っていて「シャッターチャンスを逃した」と感じた事はないので十分すぎるくらい早い。
相変わらず秀逸なUI
従来のGRシリーズ同様で、操作系統はほぼ全て右手親指に集中したスタイル。
使ってるとわかるんですけど、これが快適な撮影体験に繋がるわけ。
前面ダイヤル以外に天面で撮影中に操作する項目もないので、慣れてしまえば本当にサッと設定を確認して撮影することができちゃうんですよね。
じっくり設定を練り込んで一枚を撮る様なカメラでもないので、本当に良いUIに仕上がってる気がする。後継機が出てもあんまり変えないで欲しい部分ではある。
沈胴レンズは許容範囲
本当にコンパクトなカメラなので仕方ないと言えば仕方ないんだけど、電源をいれるとレンズがにょきっと出てきます。
鏡筒が伸縮するってことはその分隙間が生まれてセンサーにゴミも入りやすくなってしまうって事なんだけど、これはまあコンパクトに持ち運ぶ上では仕方ない気もするので許容範囲。
こうしてみるとそこそこニョキッてる様に見えるんだけど、撮影中にレンズ面を見るわけじゃないのでそんなに気にならないよね。
予備バッテリーはあった方がいい
GR3/GR3xのバッテリーはどちらも共通でDB-110というもの。
サブカメラとして運用する分には1日1バッテリーで十分な気もするのですが、みんな言っていますが、手ぶれ補正が搭載されたこともあってバッテリーの減りは早いです。
精神衛生上よろしくないので、落ち着いて写真を撮るためにも予備バッテリーは持っておいた方がいい。数千円で買える心の安定です。
本当にちょっとした不満点3つ
これはコンデジを見るとずっと言ってる事なんだけど、バッテリーとカードスロットが同じところに入るのなんとかならないものだろうか。
もちろん省スペースの為なのは分かってるんだけど、ダブルスロットでカードスロットがバッテリー室と分離した今と同サイズのGR出しておねがい。無理なのは分かってるけどおねがい。
もう一個気になるのこれ。この左手側面のボタン。毎回ここを見て思うんだけど、GRで動画撮る人ってどれくらいいるんだろう?
僕はいつもこのボタンをデジタルクロップに割り当てて使ってます。
という訳でデフォルトをクロップにしてくれとは言わないんだけど、このムービーアイコンの印字いらなくない?シンプルなボタンだけにしてくれた方が嬉しいのは僕だけだろうか。
最後にもう一つ気になるのがこの部分。ここまで写真撮って肝心な部分を撮り忘れてた。
のでさっき慌ててスマホで撮ったのがこれ。
めっっっちゃ一体感あっておしゃれな蓋なんだけど、なんかちぎれそうだったり劣化しそうだったり怖いのよね。
なんかフタ無しでいい感じに本体にポートだけ埋まってるみたいなの難しいのかなあ。防塵防滴とかが厳しくなるのかなあ。
あとこれはGRに限った話とかじゃなくてカメラ界隈全体の話なんだけど、エコ目的なのかなんなのか、最近のバッテリーチャージャー別売の風潮ちょっと悲しくないですか。
少しくらいお値段上乗せしていいから、チャージャーはセットで販売してほしい…別で買うと気持ち的に損した気分になるのって僕だけなんですかね…
という訳で、すっごい不満というほどでもないけど、変わるといいなあっていうのはこれくらい。
全体的に見て本当にいいカメラに仕上がってると思います。
RICOH GRⅢxの作例写真
長くなりましたが、僕がGR3xで撮影した写真の一部をここに載せておきます。
記録用カメラとして運用するために基本的にはプリセットを一括適用してるのでもうちょっと良い現像あるでしょって写真も出てくるのですが、ゆるい気持ちで眺めてください。
写真はタップで大きく表示できるので、気になる写真があったらタップしてみてくださいね。
家の中でネコが撮れるカメラ。よい。
空もキレイ。
美味しそうなのもキレイ
手乗りカワイイ
風景もスナップもカッコイイ
娘撮りカメラとしても最高オブ最高。
ハイ!ドーン!!バーン!!!
こんなシャッターチャンスも逃さない。そう、GR Ⅲxならね。
40mmという画角はあまり使ったことがなかったのですが、スナップにも、風景にも、食べ物もポトレもペットもイベントも、本当になんでも撮れるカメラだと言うのが分かってもらえたのではないでしょうか。
撮って出しではないのですが、一枚ずつ現像してるわけでもなくあらかじめ作ったプリセットを適用するだけでここまでいろいろ撮れてしまうので、個人的には最強最高のカメラの一角といってもいいのではないかと。
スマホとは一線を画す最高峰のコンデジ
ここ数年でスマホ写真の進化が爆速で進み、コンピューテーショナルフォトなんていう言葉も出てきて、誰でも簡単に、きれいな写真が撮れる時代になってきました。実際最新のスマホで取った写真はもう十分これでいいんじゃないのってくらいキレイな写真が出てきたりしますよね。
それでもやっぱり、まだまだカメラにはカメラの良さがあるんですよね。写真の質感だとか深みとか、スマホで撮れる写真とは段違いだと思います。
一眼レフやミラーレスを使っている人のサブカメラとしてだけでなく、今までスマホで写真を撮ってきて写真の楽しさに気づいた人のステップアップにもちょうどよいカメラ。
RICOH GR Ⅲx、久しぶりに全力でオススメできるカメラです。