FUJIFILM X-H1 レビュー 富士フイルムの本気を垣間見るミラーレス一眼

こんにちは。しむ(@46sym)です。

先日からうっすら匂わせていた通り、FUJIFILMの最新世代モデル X-H1を購入しました。僕がほしいと言ったらだいたい末期なので、察してもらえれば幸いです。

関連 【序章】Nikon D850を完全に持て余している問題

関連 FUJIFILM X-H1を購入したら僕は幸せになれるのか(ほしい)

 

Nikonの他の追随を許さぬフラッグシップモデル、D850を手放しての入れ替えなのですが、ほんと全然使っていなかったので後悔はありません。

スペックシート上では入れ替える理由は全くないのですが、写真を撮るという行為に対してFUJIFILM以上に秀でたカメラはないと感じています。話が逸れてしまうのでこの辺はまた別の記事でお話できればと。

今日は改めて、FUJIFILM X-H1の外観を舐め回しながら、じっくり語り尽くしていこうかと思います。

この記事を読めばきっとX-H1が欲しくなる。記事を開いてる時点で読まなくても欲しい人たちだろうけど。

ぜひ、最後まで見ていってもらえれば嬉しいです。

 

目次

FUJIFILM X-H1 レビュー!

久しぶりにカメラの写真を気合い入れて撮りました。じっくり見ていってください。

 

FUJIFILM X-H1 開封

まずは外箱から。神々しい雰囲気漂う。

 

意外な事に「X」の文字が彫られた内箱は無し。外装のコスト削減なのか、他のフラッグシップモデルと違う別ラインの印なのか。

 

とりあえずボディを出してみる。このシャワシャワサラサラのビニールがたまらないよね。わかる。

 

ビニールから飛び出してきた姿は、神の悪戯かと思うほどに美しい。あぁ美しい。

 

背面だって美しい。

 

本体をじっくり見ていく前に、付属品もすべて出しておく。外付けのストロボがついてるけど、バウンスできるほどは上がらないのであまり使う機会はないかも。

 

正直付属品の話なんてそれほど興味ないと思うので、本体の話に戻りましょう。

 

X-H1 背面の操作系統

ボディが大きくなった分、操作系のシンプルさが際立ちます。

ほとんどの操作が右手側に集中したスタイル。このサイズだと基本的に左手は常にレンズなので、ごく一般的な形。

親指AFのための独立したAF-ONボタンを搭載。やっぱりこれ必要だよね。絶対あるべき。

あとはやっぱり優秀なスティック。AFポイントの変更がめちゃくちゃスムーズで、ファインダーを覗きながらの操作も軽快です。

十字キーは何も刻印がないけど

  • 上:AFモード変更
  • 下:ブーストモード/ノーマルモード切替
  • 左:フィルムシミュレーション変更
  • 右:ホワイトバランス変更

刻印がない事からも分かる通り、ここはカスタムキー設定で変更できるみたい。

とりあえずはデフォルトで、よくアクセスする機能が増えてから考える。

 

左側には、撮影時には使わないボタンが配置。

再生ボタン、ゴミ箱ボタンは撮影した写真のプレビューで使う機能なので、使い心地の良い配置となっているかと思います。

X-H1の主張しないロゴが素敵。

 

X-H1 軍艦部の操作系統

右肩部に特徴的な液晶がついた事で、従来のXシリーズとは大きく変わった部分がここ。

 

ファインダーを中心として右側にはシャッタースピードダイヤル。ダイヤル下段には測光ポイント設定。

ボタンを押している間のみロック解除される(ボタンを押しながら回す必要がある)X-Pro2の機構とは異なり、ボタンを押すごとにロックのON/OFFが切り替わるタイプ。

少し触る限りでは結構スムーズに動くダイヤルなので、ロックするのを忘れて勝手にシャッタースピードが変わってしまいそう。

だけどセンターボタンを押しっぱなしにしなくても変更できるというのは操作としてはすごくやりやすいので、これは個人的には非常に良い。

 

ファインダーを挟んで反対側、左肩にはISO感度ダイヤルが。下段には撮影モード設定。

こちらもダイヤルを押すたびにロックのON/OFFが切り替わるタイプ。X-Pro2の操作系は使っていて気持ちいいんだけど、やっぱりISOダイヤルが独立しているというのは嬉しい。

どう考えても使いやすくて、まだ使ってないのにすでに興奮するレベル。

 

右肩に搭載されたこの正方形の液晶。賛否両論呼ぶ液晶です。

この写真では電池すら差し込んでないので何もついてないんだけど、電池をさしている状態だと、電源OFFでも情報が表示されます。

なんだけど、表示される情報には差があって、電源OFFの時に表示されるのは以下の情報。

  • 露出補正値
  • バッテリー残量

対して、電源ONの状態で表示されるのが

  • シャッタースピード
  • F値
  • 露出補正値
  • ISO
  • 撮影モード
  • ファイル保存形式
  • ホワイトバランス
  • フィルムシミュレーション

と、結構てんこ盛りで表示されます。

 

じゃあすごく良いかといえばそんな事もなくて。と言うのは今までここにあったのは人気も使用頻度も高い露出補正ダイヤルだから。

「ダイヤルだとふとした時に勝手に変更されてしまう」という意見もなくもないけど、やっぱり物理ダイヤルで設定できるのは便利だったんですよね。

これはかなり好みが分かれる部分だと思います。

 

ちなみに露出補正は、シャッター脇のボタンを押しながらリアダイヤルを回す一般的な方式に変更されました。

他のカメラでは一般的な操作なので不満を言うほどではないけど、ちょっと残念な部分ではある。

 

液晶は三軸チルトを採用!!

個人的に嬉しいのはやっぱり三軸チルト液晶。

通常のチルト液晶と同様にハイアングルに対応。

 

もちろんローアングルにも対応できる。

 

ローアングル時は90度まで開くからね。

 

んでもって期待の三軸チルトがこれ。

縦構図で持った時もチルトすると言うのは非常に大きい。

PENTAX K-1のフレキシブルチルトには劣るものの、これで縦構図のローアングルも圧倒的に撮りやすくなる。

特にバッテリーグリップをつけると縦構図が捗るので、液晶も一緒に捗ってくれるのは嬉しすぎる。

 

美しく見やすい電子ビューファインダー

搭載されたのは0.5型の有機ELファインダー。

ファインダー倍率0.75倍、369万ドットの明るく見やすい、高精細な電子ビューファインダーです。

これが本当に素晴らしくよくできていて、電気屋で試写したにもかかわらず、改めて自宅で触れて、思わずうおぉと声が出るレベル。めっっっっちゃ綺麗なの。

描画の遅れも少なく、レスポンスの良い電子ビューファインダーは、昨今出てるEVFの中でもトップクラスの性能と言って間違い無いと思う。

広いのに鮮やか。これはテンションあがるよ。

 

ボディの大型化で得られる恩恵は、ボディ内手ぶれ補正だけじゃない

高性能なボディ内手ぶれ補正を搭載した代わりとして、大型化した本体。

なんと重量は673g。同じくボディ内手ぶれ補正を搭載している高画素、フルサイズセンサー搭載のミラーレス「SONY α7RIII」よりも重いんですよこれ。ついでにα7RIIIよりでかい。

「グリップが深いおかげで軽く感じるよ!」なんていうけど、やっぱり軽く感じるだけで重いです。

ただそれは、妥協のない手ぶれ補正機構と、シャッターショックアブソーバーの搭載を考慮するとある程度はやむを得ないものだと思います。

参考 X-H1開発秘話 #7 – ボディ内手ブレ補正機構 | Xストーリー | FUJIFILM X

参考 X-H1開発秘話 #2 -フレーム Pt.2 | Xストーリー | FUJIFILM X

 

もうひとつ、特筆したいのはボディの剛性。手ぶれ補正のせいでサイズアップした、と思われガチなX-H1だけど、ここをもっと評価するべきだと思う。

ミラーレス機でもっとも不安なのは環境耐性や剛性だと思うんだけど、これほど真剣に対策してきたミラーレス機を僕は今まで見た事がない。

参考 X-H1開発秘話 #3 -カメラボディ | Xストーリー | FUJIFILM X

参考 X-H1開発秘話 #1 -フレーム Pt.1 | Xストーリー | FUJIFILM X

 

多くのフィールドテストを行い、この先のレンズの大型化時代を見据えた剛性を追求した。その結論が(少々の)大型化であり、重量の増加だったと言う事。

今までの設計方針である「カメラの大型化はしない」「手ぶれ補正は搭載しない」を覆してきたからこそ、そこには何かしらの意味がある。と言う事を考えれば、納得の性能だと思う。

 

X-H1のセンサーはX-Trans CMOS IIIから変更なし

X-Pro2をはじめとした、X-T2, X-E3, X100Fなどと同じセンサーを積んだX-H1。

センサーがアップグレードされなかった点については不満の声(と言うほどでもないけど)も挙がっています。

が、個人的には同じセンサーは喜ばしい。

これもまた改めて他の記事で書くんだけど、同じセンサーを2台持ちするって事は、どちらのカメラで撮っても吐き出される絵が(ある程度は)同じと言う事。

違ったクセを楽しむ事はできないけど、安定して同じレベルの写真を撮れると言う事。

設定値が同じであれば理屈の上では同じ写真が撮れるわけで。つまるところ、カメラに左右されずに写真が撮れるわけじゃないですか。

D850と2台持ちしていて気づいたんだけど、それぞれに合わせた現像を毎回するのって結構大変なのね。

現像する時にそれぞれに合わせたレタッチが要らないので、統一性のある写真が撮れると言うのはありがたいんです。

だから嬉しい。

 

各種ポート・スロットへのアクセス

深くなったグリップが強調される右サイドのスロットにはSDカードが入る。

デュアルスロットはUHS-IIの規格に対応しており、高速書き出しが可能。

特に4K動画を撮るにはUHS-II クラス3のSDカードが必要とされているので、めっちゃ高いんだけど準備したい。高いんだけど。

 

反対側、左側の側面にはその他の各種ポートが集中。

上から順に

  • マイク
  • USB
  • HDMI
  • リモートレリーズ

と4つのポートが揃っています。

動画を撮る、となったら外部接続のマイクだとか録音機とかいるんだよなぁ。調べてないけど高いんだろうなぁ。撮りたい。

 

XF16-55mmF2.8 R LM WRがめちゃくちゃ似合う

僕がFUJIFILMに惚れ込むきっかけになったこのレンズ「XF16-55mmF2.8 R LM WR」。やっぱりX-H1によく似合います。

関連 【作例写真】FUJIFILM XF16-55mmF2.8 R LM WR レビュー。全方位無双の大三元ズームレンズ!!

 

写真で見ると、正直これでもまだボディが小さいくらい。

でもこれが持って見ると意外なほどにしっくりくる。

もちろん、結構なサイズ感なのでずっしりくるし、全然軽いわけじゃない。

軽くないんだけど、最高にフィットするサイズではある。

単焦点を付けるならXF35mmF1.4とか、XF16mmF1.4とかちょうどいいんだろうなぁと思うけど、XF80mmマクロとか、XF90mmでもしっくりくると思う。

今までボディとアンバランスに見えていた単焦点がぐっと常用の範囲になってきた感が強い。ボディの大型化の恩恵を感じるのはやっぱりこう言う部分。

今ではコンパクトであるメリットもよく理解できるようになった上で言わせてもらうと、やっぱりレンズに見合ったある程度大きいボディというのは安定感という意味でも強いと思う。

 

FUJIFILM X-H1 富士フイルムの本気が見えるミラーレス一眼

良くも悪くも今までのFUJIFILMとは変わった一面を見せるX-H1。

今までFUJIFILMが大切にしてきた「生活に根付いた、写真を撮る行為」は今後もX-Proシリーズ、X-Tシリーズを筆頭に引き継がれていくんだろうなと思います。

X-H1に求めるのは、今までとは別方向のFUJIFILMの本気なのかな、と。

剛性、環境耐性や手ぶれ補正の恩恵を受けるのは、従来では厳しかった撮影シーンへの対応。

この一台で、今までは撮る事ができなかったFUJIFILMの写真というのが撮れるのでは、という、そんな可能性を垣間見せる一台になるのではないでしょうか。

 

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この記事を書いた人

千葉県内で写真を撮りながらブログを運営してます。
スナップ、風景、ポートレート、ブツ撮りなど、ジャンル問わず幅広く撮影中。
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