こんにちは。しむ(@46sym)です。
この前からFUJIFILMへの全移行(3ヶ月ぶり2度目)を真剣に検討しているのですが、一番気になっていたのが「星景写真(天の川の写真)が撮れるのか」と言う問題。
やっぱり星の写真はセンサーサイズが大きい方が有利で、高画素機が圧倒的なんだと考えていました。
XF16-55mmF2.8を手にして、スナップやちょっとした風景写真であればFUJIFILMでも全然やっていけると感じている今でも、フルサイズ高画素機に勝るものはない、と。
関連 たったひとつの変化で、僕のFUJIFILM X-Pro2が最高の相棒になった話
先日Twitter経由で、「星を撮るならFUJIFILMが最強なんだぜ?」という情報を頂きまして。
今回実際に撮ってきました天の川。
結論から言えば、FUJIFILMは最強で最高でした。無敵でした。
「同じ事で悩んでいたたこさん(@tako3)に届け!」というハイパー私信も兼ねて、記事を書きます。
現状FUJIFILMに抱いている、星撮りにおける不満と対抗策も書いておきました。
FUJIに乗り換えたいけど星景撮れるか不安・・・と言う人はぜひ、一読ください。
どうやらFUJIFILMのカメラは星景に最適な設計らしい
冒頭で話題にあげた、星景写真ならFUJIFILM最強といっているのは、以下の記事を共有いただいたから。
参考 星空をもっと撮ろう!~ポラリエ・ステップアップキットが広げる星空写真の世界~ | Vixen
この中でFUJIFILM開発者インタビューが掲載されているのですが、要約すると大切なのは
- FUJIFILMはHa線という星の光の波長に対して感度が高い
- だから赤色が写る
- 他のメーカーではカットしてるけどFUJIFILMは残してる
- それは全ての星景写真家の為に
ここでいう星景写真はガチの星景写真の話なのですが、趣味レベルでも十分に恩恵を得る事ができるやつだ、と。
そんな事言われたら最高じゃないですか。
FUJIFILM X-Pro2で天の川を撮る。間違いない選択。
ひょいひょいの乗せられやすい僕なので、早々にFUJIFILM X-Pro2を持ち出して天の川を撮ってきました。
まずはこの写真を見てほしい。
な?最高だよなぁ?
かなり縮小してるので、画質の問題は置いておくとして、実際にこれだけ色がでるならむちゃくちゃ優秀だと思うの。
センサーサイズだけで見ちゃいけない。マジで世界が変わる。
実際現地で天の川撮ってる時も、撮って出しで出てくるクオリティが違いすぎて震えたから。
あれ、フジすげぇ pic.twitter.com/MHbW8zSlK3
— しむ(コトバコ) (@46sym) 2018年4月19日
FUJIFILMで星景写真・天の川を撮る上での不満
べた褒めしてるFUJIFILMですが、やっぱり厳しいなぁと思う点もいくつかあります。
公平に評価する為にも、デメリットも記載しておく事に。
やっぱり明るさが足りない
今回使ったレンズは「XF16-55mmF2.8」のワイド端。
なのですが、センサーサイズが小さい分、フルサイズ一眼と比べると受光量が少ないわけで。
追記:Studio9を運営する中原さんから指摘がありました。
ちょっと勘違いしてるっぽいけどフルサイズとAPS-CはF値が一緒なら単位面積あたりの受光量も一緒ね。ただ高感度ノイズは出やすくなる。あとF2.8から1.4は2段。FUJIの天の川キレイねー » FUJIFILM X-Pro2で撮る天の川。APS-Cでも星景写真は撮れる。 | KOTOBAKO – コトバコ https://t.co/tM66Ek6sb8
— studio9/写真のことが全部わかる本 3/16発売 (@photostudio9) 2018年4月21日
APS-Cとフルサイズは単位面積当たりの受光量は同じとのこと。
だからこそ面積が小さいAPS-Cは光の量が少ないのかなと思ってたんだけど、この指摘をもらって冷静に考えると、そもそも同じ撮像をAPS-Cセンサーに乗せてるわけだから受光量も同じなのかな。んんん?ってなってたら
APS-Cはフルサイズの画像の中央をクロップしただけと考えればいいのでF値が同じならフルサイズもAPS-Cも明るさは同じです。
ただ、同一画角だと焦点距離が違うのでボケ感はAPS-CのF2.8はフルサイズのF4くらいのイメージですね。— studio9/写真のことが全部わかる本 3/16発売 (@photostudio9) 2018年4月21日
すごく分かりやすく説明してもらいました。
studio9の大ファンの僕は知ってる。この記事ですよね。
参考 フルサイズはAPS-Cよりボケやすい!はウソだけどホントでもある理由。 | studio9
(追記ここまで)
よく「APS-CのF2.8ってフルサイズのF4くらいでしょ?」と会社の同僚に揶揄されるのですが、実際明るさ不足は痛感しました。(実測値は僕は知らない)
そうすると必然的にISOをあげるか、シャッター速度を伸ばすしかないのです。
- ISOあげる=ノイズが出る
- シャッター速度を伸ばす=星が流れる
この写真はシャッター速度20秒。超広角レンズであればギリ耐えられる長さかもしれませんが、20秒だと結構星が流れちゃいます。
しっかりと点で捉える事ができたのはだいたい13秒くらいまで。
それだと暗いんだよなぁ。とISO6400まであげっぱなしの撮影でした。やっぱりノイズは出る。
焦点距離が狭い
広い焦点距離のレンズが少ないと言うのも大きな問題。
天の川を撮る上で収まりきらない場合があるのはもちろんのこと、焦点距離が伸びれば伸びるほど、長時間露光で星が流れやすくなります。
やっぱりフルサイズ換算で20mmを切るレンズがほしいよなぁと思うのですが、その選択肢がFUJIFILMは圧倒的に少ない。
不満を解決するための対応は2本のレンズと、1つのアクセサリー
これらの不満はつまり、
- ISOをあげたくない
- シャッタースピードを短くしたい
の2点が達成(いずれか1点でも可)が達成されればOKなのですが、いくつか手段があります。
明るい単焦点レンズ「XF16mmF1.4」で撮る
このレンズを使えばだいたいが解決する。
今と同じ換算値24mmなので、13秒までなら長時間露光しても星が流れない。そして開放で撮影すれば1段明るいF1.4。
今回と同じ明るさで良ければISO3200まで下げることができる計算になるので、ノイズはグッと減らせる可能性が非常に高い。
追記:F2.8 → F1.4は2段だぜと言う指摘をレンズ警察からいただきました。
ピーピー!レンズ警察です!
F2.8からF1.4なら2段明るいです!FUJIFILM X-Pro2で撮る天の川。APS-Cでも星景写真は撮れる。 – KOTOBAKO – コトバコ https://t.co/s20AYQGcbt
— たけし (@_takesanpo) 2018年4月21日
つまりあれかな。F1.4開放で撮ると、ISO1600で同等の明るさが得られるって事かな。
なにそれノイズ知らずでずるい。
ISOだと100、200、400って倍にしていくと一段間隔になるのですが、F値は1.4倍(ルート2倍)にしていくと一段間隔になりますね。ちょっとややこしい。
— Aki 神戸ファインダー (@Aki_for_fun) 2018年4月21日
なるほどルート2倍。覚えた。
広角大三元「XF8-16mmF2.8 R LM WR」で撮る
まだ発売されていないレンズですが、今年中に発売予定のレンズに広角ズームのF2.8通し、いわゆる広角大三元がラインナップされています。
広角で撮れば撮るほど、星が流れずに撮れる露光時間が伸びます。
なので換算12mmで撮れるのであれば、20秒でも星を流さず撮ることができる。(若干流れそうだけど)
そうするとISOを上げなくてもなんとかなるんじゃないかなぁと思ったりする。
赤道儀を使って撮る
最後の方法が赤道儀というカメラアクセサリーを導入すること。
星の周回に合わせて自動で追尾してくれるアクセサリーなのですが、それを三脚と雲台の間に挟むことによって、何秒露光しても星が流れずに撮ることができると言う優れもの。
要は1時間で15度傾いてくれるスーパーマシーンです。たったそれだけで、星がずれなくなるなんて。
ただ、ちょっと考えればわかることなのですが、前景も一緒にずれていくので、前景がブレてしまいます。
そのため、前景を別撮りして合成する必要が出てくる。
そんなスキル持ってないので新しい技術修得が必要になる。
レンズも赤道儀もほしい。(お金がほしい)
つまりはそう言うこと。
もう1ランク星を撮る為には機材がまだ足りてない。
むちゃくちゃいい色で出てくれるので、機材さえ揃えば星景写真はフルサイズも凌駕するのでは!!なんて期待しちゃいます。
レンズほしい。
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