こんにちは。しむ(@46sym)です。
先日、初心者向けと称した沼への案内記事を書きました。
関連 写真を趣味にしたい、カメラ初心者へ伝えたいこと【撮影・現像編】
その中で触れた「RAW現像をしてみよう」という話。
やってみて!って言うだけではなかなかやらないですよね。
どれくらい効果があるのか分からないものに大切な時間を割きたくない。
そんなあなたの為に禁断の行為とも言える「RAW現像(レタッチ)前後の写真」をこの記事で公開したいと思います!
いやほんと僕写真下手くそなんで、現像前の写真なんて見せられたものじゃないんですけど。やっぱり効果の程が見えないと行動に移すためのモチベーションが上がらない訳で。
この記事を読めばこれを見た読者のあなたも「こんなクソみたいな写真がここまで変わるなら、自分もRAW現像してみようかな」と思うこと請け合い。
ぜひ見ていってください。
RAW現像とは
写真をSNSにあげる時。プリントアウトして残す時。大多数の人が撮った写真をそのまま使っていると思います。
それはいわゆる「撮って出し」と呼ばれる状態。
デジタルカメラで撮ったRAWファイル(生データファイル)に対して、カメラ本体が色を付けて写真にしているんですね。
カメラが自動で現像してくれた「撮って出し」の色や光に満足できない場合、RAWファイル(生データファイル)から自分で色付けを行う「RAW現像」という処理を行うことができます。
RAW現像は時間と手間がかかる分、自分の好みの色を再現できるというメリットがあるんですよね。
かならずしもRAW現像が必須という訳ではないですし、カメラの事前設定のみでそこまで持っていけるのが一番効率が良いです。
ただ、僕みたいな「細かい設定はめんどくさいので、後から調整したい」という人にはもってこいなわけです。最高です。
RAW現像前後の写真を見てみよう!
さて、あんまり見せたくない舞台裏。ここから何枚か、現像前後の写真をお見せしていこうと思います。
色を鮮やかに写し出そう!
ある晴れた夏の海の日。はじめてX100Fを購入した際、まともに持ち出して撮影した頃の写真。
すごく青空が鮮やかで、夏のカラッとした暑さを感じませんか?伝えたいものが伝わる写真にはなってると思う。娘ズのピント外してるけど。
実はこの時、本当に全くFUJIFILMの操作が分からず、撮って出しで撮れた写真は↓だったんですよ。
多分ずっとクラシッククロームで撮ってたと思う。いやうんこれはこれで悪くないけど、なんかもう色褪せちゃって寂しい。
という訳でスライドで重ねて見るとこんな感じに。
ちょっと動かして見ると分かるんだけど、水平もズレてたので直してます。
もう一枚。早朝に咲いていたスイレンを見に行った時のもの。
穏やかで鮮やかな水面と、淡く光るスイレンの対比がお気に入りの一枚。
なんですが、撮って出しの時点ではこんな感じでした。
どうしても適正露出よりも暗く撮ってしまう傾向があって、なかなか思った通りの色が撮って出しでは出せないんですよね。
スライドで重ねて見るとこの通り。
スイレンの花を幻想的に演出するために、わざわざ明瞭度を落としてボカしてます。いつもカリカリだと思ったら大間違い。やるときはやる男です。
RAW現像で光を操ろう!
操ろう!なんていうと仰々しいですが、光の強弱をつけるとそれだけでそれっぽい写真になるんですよ。じゃなくて、見せたい部分が強調できるんですよ。
写真ってほんの少し差があるくらいでは意識が集中しない事が多いので、ちょっと露骨に見えるくらいに強調しても良いのかなと思う今日この頃。
一枚ずつ出すのもあれなので、最初からスライドでどうぞ。
全体的に強い光が当たっている写真なのですが、彩度をあげると同時に光を調整するところで、差し込む光を強調できているかと思います。
続いてもう一枚。差し込む木漏れ日が照らす紅葉の光に風情を感じてシャッターを切ったもの。
こちらも紅葉なので彩度をあげてみました。ついでに露光をあげる事で、光が挿している部分に視線がいくように向けたつもり。
現像前の写真でも光の当たる部分は強調されていますが、強すぎるくらいに強調した事で、見せたい部分に視線を誘導できているのではないでしょうか。
朝焼けの写真を2つ続けてどうぞ。
多分、自分の目で見た色、いわゆる記録色は現像前の方が近いのかも。
でもほら、星景撮影のあと、のぼってくる太陽を眺めてる時間ってすごく感動的なんですよ。思い出補正が半端ないので、実際とは違ってもその気持ちをぶつけたくなるわけです。
ただ、あんまりにも気を抜くと、一気に禍々しくなります。
こんな青みがかった、紫がかった色が好きな気持ちはあるんだけど、さすがに現実とは離れすぎてる感。
朝焼けは未だに最適な現像が見えてこない。いつも迷子になる。
魅せる星空を作ろう!
失敗写真、とは少し異なるのですが、必ずと言っていいほど現像が必要になるのが星景写真。
僕も初めて現像に手を出したのは、撮影した天の川をなんとかして表現したかったから。
残念ながら星空、特に天の川は撮って出しでは表現できない領域なんですよね。
こんな天の川肉眼で見た事ある人はいないと思います。撮ってる僕でも見た事ありません。
実際に撮れ上がってくる写真ってこんな感じなんですよ。
ちなみに肉眼ではこの写真ほども見えません。辛さしかありません。
これを重ねるとこうなる。
詐欺と言われても仕方ないレベル。
いやほら、じっと見てもらえれば分かるんですけど、ちゃんと現像前と位置は一致してるんです。
光の強さとかコントラストとかで見えないものを、きっちり見せてやろうぜって事ですね。
ちなみに、星の出す赤色を写す(Hα線をカットしない)と評判のFUJIFILMでも撮って出しはこんな感じ。
確かに赤いんだけど、なんかモヤってるよね。これをRAW現像するとバッチリ星を映し出す事ができるんです。
ちょっと宇宙感を出したくて前景の色を抜いてるのであれだけど、天の川の違いに注目してくれれば幸い。
もちろんスライドも置いておきます。
最後にもうひとつだけ。これは山の中の枯れ木とかなんとも言えない海外感を感じてシャッターを切った天の川。
見慣れていない人からしたら薄暗い失敗写真に見えるんですけど、正直この時点で大勝利を確信しました。
これをRAW現像でちょっとゴリゴリするとこうなる。
あぁすごく海外感溢れる。これが千葉の海だなんて信じられない。千葉最高。
という訳で置いておきます。スライドしてやってください。
RAW現像で失敗写真を復活させよう!
いかがでしたでしょうか。
「RAW現像なんて加工だしずるい」と思う人もいれば、「現像ひとつでこれだけ変わるなら自分もやってみよう」と思う人もいるかもしれません。
個人的な意見を言えば、写真で意識すべきは最終的なアウトプット(WEBへ投稿、プリントアウト)なので、その過程は色々あっていいと思います。
一枚の写真を切り刻んでアーティスティックな加工をする事はしませんが、自分の記憶色に近づけるための現像行為は賛成派です。
だってカメラ任せじゃ思った色にならないんだもの。
自分がシッターを切る瞬間に感じた想い。それをダイレクトに伝える為に必要なのであれば、どんどん現像も自分でやるべきだと思います。
そもそも絞りやシャッタースピード、ISO感度だって自分でいじって撮るわけじゃないですか。写真を出す最後の行程まで、自分の手で作り上げたいですよね。
少しでも興味を持った方はぜひ一度現像処理、レタッチ処理に挑戦してみてください。
自分の写真が見違えるほど綺麗になるのは、最高にテンション上がりますよ!!
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