SONYのフルサイズセンサー搭載ミラーレス一眼「α7RⅢ」を購入してしばらく経ちました。
発売日に購入して、一度手放して再購入ですので、述べ3ヶ月ほど利用してます。
これからはαの人としてやっていこうと心に決めた僕ですから、そうなってくるとレンズも共有できるSONYのサブ機が一台欲しくなるんですよ。
α7シリーズをもう一台持つことも考えたのですが、α7RⅢと差別化してどうしてもこれが欲しい!と思える機種も無く…。
であればAPS-Cセンサーを搭載したα6XXXシリーズがいいな、と。
そんなこんなで、現行モデルであるα6500、先代機のα6300、さらにその一世代前のα6000の3機種をじっくり比較してみました。
今回比較対象にあげた機種はこちら。
並べると全部同じに見えるのがSONYクオリティ。
SONY 「α6000」「α6300」「α6500」のスペック比較表
少し長い表になりますが、まず最初に3機種の各スペックを比較表にしました。
気になる項目は、優位になる機種を赤字で記載しておりますのでかるーく見ていってください。
また、今回以下の表は静止画撮影時のスペックのみとしていますので、動画撮影を主とする方は注意。
α6000 | α6300 | α6500 | |
センサーの種類 | APS-C “Exmor”APS HD CMOSセンサー | APS-C Exmor CMOSセンサー | |
画像処理エンジン | BIONZ X(ビオンズ エックス) | BIONZ X (新型フロントエンドLSI搭載) |
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有効画素数 | 約2430万画素 | 約2420万画素 | |
総画素数 | 約2470万画素 | 約2500万画素 | |
ファイル形式(静止画) | JPEG, RAW | ||
記録画素数(縦横比3:2) | 6000 x 4000 | ||
記録画素数(縦横比16:9) | 6000 x 3376 | ||
画質モード | RAW、RAW+JPEG、JPEGファイン、JPEGスタンダード | RAW、RAW+JPEG、JPEGエクストラファイン、JPEGファイン、JPEGスタンダード | |
14bit RAW 出力 | – | ○ | |
ピクチャーエフェクト | 13種類: トイカメラ(ノーマル、クール、ウォーム、グリーン、マゼンタ)、ポップカラー、ポスタリゼーション(カラー、白黒)、レトロフォト、ソフトハイキー、パートカラー(R/G/B/Y)、ハイコントラストモノクロ、ソフトフォーカス(弱、中、強)、絵画調HDR(弱、中、強)、リッチトーンモノクロ、ミニチュア(オート、上、中(横)、下、右、中(縦)、左)、水彩画調、イラスト調(弱、中、強) | ||
クリエイティブスタイル | スタンダード、ビビッド、ニュートラル、クリア、ディープ、ライト、ポートレート、風景、夕景、夜景、紅葉、白黒、セピア、スタイルボックス1-6 (コントラスト<±3段階>、彩度<±3段階>、シャープネス<±3段階>) |
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ダイナミックレンジ機能 | 切、Dレンジオプティマイザー (オート/レベル設定 <Lv1-5>)、 オートHDR (露出差オート/露出差レベル設定 <1.0-6.0EVの間で1.0EVごと6段階>) |
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フォーカス検出方式 | ファストハイブリッドAF(位相差検出方式/コントラスト検出方式) | ||
AF測距点 | 179点(位相差検出方式)/25点(コントラスト検出方式) | 425点(位相差検出方式)/169点(コントラスト検出方式) | |
検出輝度範囲 | EV0-20 | EV-1-20 | |
フォーカスエリア | ワイド(179点(位相差検出方式)/25点(コントラスト検出方式))/ゾーン/中央重点/フレキシブルスポット(S/M/L) | ワイド(425点(位相差検出方式)/169点(コントラスト検出方式))/ゾーン/中央/フレキシブルスポット(S/M/L)/拡張フレキシブルスポット/ロックオンAF(ワイド/ゾーン/中央/フレキシブルスポット(S/M/L)/拡張フレキシブルスポット) | |
瞳AF | ○ | ||
測光範囲 | EV0- EV20 | EV-2- EV20 | |
測光モード | マルチ測光、中央重点測光、スポット測光 | マルチ測光、中央重点測光、スポット測光(標準/大)、画面全体平均測光、ハイライト重点測光 | |
露出補正 | ±5.0EV | ||
ISO感度 | ISO100-25600 | ||
拡張ISO感度 | – | 上限51200 | |
ファインダー形式 | 0.39型 電子式ビューファインダー | ||
ファインダードット数 | 144万ドット | 約236万ドット | |
ファインダー視野率 | 100% | ||
ファインダー倍率 | 約1.07倍(35mm判換算:約0.70倍) | ||
背面液晶 | 3.0型ワイド TFT | ||
背面液晶ドット数 | 921,600ドット | ||
画面表示切り替え | グラフィック表示、全情報表示、情報表示 なし、ヒストグラム、ファインダー撮影用 | グラフィック表示、全情報表示、情報表示 なし、ヒストグラム、水準器、ファインダー撮影用 | |
タッチパネル | – | ○ | |
チルト機能 | ○(上約90°,下約45°) | ||
MFアシスト | ○(5.9x,11.7x) | ||
ピーキング | ○(高/中/低/切) | ||
シャッタースピード | 1/4000-30秒、バルブ | ||
連写可能コマ数 | Hi時:最高約11コマ/秒、Mid時:最高約6コマ/秒 、Lo時:最高約2.5コマ/秒 | Hi+時:最高約11コマ/秒、Hi時:最高約8コマ/秒、Mid時:最高約6コマ/秒 、Lo時:最高約3コマ/秒 | |
フラッシュ | 内蔵 | ||
バッテリー | ファインダー使用時:約310枚 液晶モニター使用時:約360枚 |
ファインダー使用時:約350枚 液晶モニター使用時:約400枚 |
ファインダー使用時:約310枚 液晶モニター使用時:約350枚 |
カスタムボタン数 | 2 | 3 | |
ボディ | – | マグネシウム合金 | |
外形寸法 | 約120.0(幅) x 66.9(高さ) x 45.1 (奥行き)mm | 約120.0(幅) x 66.9(高さ) x 48.8 (奥行き)mm | 約120.0(幅) x 66.9(高さ) x 53.3 (奥行き)mm |
本体質量 | 約285g | 約361g | 約410g |
撮影時質量 | 約344g | 約404g | 約453g |
その他、WI-FiやNFCなど、近代的な機能はどの機種にも揃ってます。
SONY 「α6000」「α6300」「α6500」のそれぞれの説明
SONY α6000はこんなカメラ
2014年3月14日発売。既に発売から四年以上経過したモデルですが、現行品として今でもメーカーからも販売されています。
α5100というモデルもあるのですが、現状後継モデルがリリースされているのは、各種ダイヤル群が揃ったα6000をベースとしたもの。(α5100はダイヤル等が揃っていない分、タッチパネル操作が可能です)
現在の最新モデルであるα6500までのベースデザインとなっているカメラでもあります。
ボディ本体の材質はプラスチック製であるものの、その分軽量となっていて、より気軽に持ち歩けるカメラになっているのは大きなメリット。
SONY α6300はこんなカメラ
2016年3月11日発売。前モデルから約2年の時を経て発売されたのが、α6300。
大幅に進化したAF性能が魅力のカメラで、発売当初に飛びついたユーザーも多くいます。そしてそれが裏目に…。
この後発売するα6500のおかげで、一気に立場を追われた不遇の名機です。
SONY α6500はこんなカメラ
2016年12月12日発売。なんと全モデルから9ヶ月と言う異例の短さで発売された後継機、α6500。
手ぶれ補正やタッチパネルが搭載されたモデルで、出来うる限りのスペックをてんこ盛りにしたカメラです。
総重量は歴代でも最も重いものの、その機能は圧倒的。
前モデルのα6300から7ヶ月で発表された事もあり、α6300ユーザーからは大きな避難を浴びました。
そろそろ発売から2年経つので後継モデルの噂も出ていますが、全力で現役で使えるカメラになっています。
ただし今でもボディのみで10万円を超える為、まだまだ初心者向けのエントリーモデルにはならず、どちらかと言うと中級者以上のカメラを使い込むユーザー向けのミラーレス一眼です。
SONY「α6000」から「α6300」の進化ポイント
ここからは具体的に何が変わったのかを見ていきましょう。
まずはα6000からα6300となり、何が変わったか。もともとα6000自体もすこぶる人気機種だったのですが、圧倒的進化を遂げています。
大幅に進化したAF性能
上の表でも真っ赤になっていたので分かるかと思いますが、オートフォーカス周りの性能が格段にアップしました。
とは言えもともとα6000はAF周りは高速で精度もよく評判が良かった為、「もともとすごいAFが、さらにとんでもなくすごくなった」くらいに考えても良いかもしれません。
ただ、現状は技術の進化スピードも激しく、当時すごいと思っていた性能が今触ってみるとイマイチ…なんてことも多いので、圧倒的進化を遂げたα6300はほんとすごい。
マグネシウム合金のボディで堅牢性・質感アップ
α6000時代はプラスチック製(?)だったボディがマグネシウム合金へと進化しました。
これは個人的にはすごく大きな変化で、堅牢性の低いボディはどうしても壊れやすく酷使しにくい印象が残ります。
堅牢性、剛性が上がったことによって、記念写真やイベント写真だけでなく、様々なフィールドに連れ出すことができるカメラに1ステージ上がったのではないでしょうか。
また、ツルッとした少しチープな印象があったα6000からしっとりした高級感を伴う質感へアップしたのも大きいです。いやこれは気持ちの上で。モチベーションが変わるだけですけど。
防塵・防滴に配慮した設計に進化
マグネシウム合金になっただけでなく、マウント周りも防塵・防滴に配慮した設計へと変更されました。
これもちょっとハードな撮影環境にも耐えうるボディになったと言うことで、好感度たかい。
もちろん、レンズも防塵・防滴仕様になったものを使うことが前提ではありますが、まずボディが対応していないとどうしようもないですからね。
確実にブラッシュアップしてる。
新センサー搭載!14bit RAWへの対応!
新しいセンサーを搭載し、合わせて14bit RAW出力へ対応しました。
ボディだけではなくて画質においても次のステージへと進んでいる感がすごい。
情報量を多く残せるRAWになった事で、レタッチする人はもうありがたみしかないのではないでしょうか。
4K動画撮影、S-Log3へ対応
全画素読み出しでの4K動画撮影に対応してます。
S-Logと言うのは静止画撮影のRAWの様なもので、映像編集をされる人には必須の機能ですね。
フルHDでの撮影時には120fpsのスロー撮影もできるとか。
ちなみに僕は動画撮影は全然しないので特にメリットを感じません。
ただ、必要な人に必要な機能が備わってると言うのはすごく大切。
SONY「α6300」から「α6500」の進化ポイント
α6300から9カ月で発売されたα6500。
全α6300ユーザーを憎悪と羨望の渦に包み込んだ、その進化は以下の通り。
光学式5軸ボディ内手ブレ補正を搭載
ついに待望のボディ内手ブレ補正が搭載されました。その実力はなんと5.0段分。
手ぶれ補正の搭載は画質に影響を与える、なんて言う意見もありますが、その恩恵は計り知れません。
僕も画質が落ちるなら手ブレ補正なんていらねぇぜ!というタイプでしたが、手ブレ補正の恩恵で得られるシャッタースピードの自由さは、表現の幅を広げることに直結するのでは、と最近では考えています。
直感的に操作できる、タッチパネルを搭載
僕は購入後すぐにタッチパネルをオフにしてしまうアナログな人なので無くても全然構わないのですが、これも使う人に取ってはかなり重要な機能。
直感的に操作できるインターフェースというのは初心者から上級者まで、撮影の負担を下げてくれます。
特にスマホで写真を撮る事が多い現代人であればあって損はないですよね。僕は使いこなせないんだけど、気持ちは分かる。
より持ちやすいグリップへ変更
α6300までと比べて、一回り大きいタイプのグリップに刷新されました。大幅な変化ではないけれど、実際に持ってみると体感は大きく変わります。
安定したグリップは安定した撮影に大きく貢献する部分なので、ボディが多少大きくなってしまうとしても素晴らしい改善点である事は疑いようがない。
グリップの大型化、手ブレ補正機構、タッチパネル機構と、ハードウェア周りを改善したにも関わらず重量は49gの増加にとどめたと言うのもすごくすごくいい。惚れる。
SONY 「α6000」「α6300」「α6500」をお勧めできるユーザー
ここまで記事を読んでくれた皆様であれば、大分α6XXXシリーズについて理解を深めた事かと思います。
最後に、α6000, α6300, α6500それぞれのカメラに適したユーザーをまとめておしまいにしようと思います。
SONY α6000を買うと幸せになれる人
- とにかく軽くてコンパクトなものがいい
- 家族や友人とのイベント時の利用がほとんど
- カメラを趣味にしたいけど、お金は出来るだけかけたくない
α6000自体も素晴らしいカメラだと思いますし、カメラを趣味にするにも十分なポテンシャルを持っていると思います。
ただ、α6300での進化が大きすぎて、今から買うカメラとしてα6000をオススメするのは微妙な選択だなぁと思ってしまう面はあります。
発売当初は高級機だったα6300も、今であればだいぶ値段が落ち着いています。趣味カメラとして始めるのであればもう少し頑張ってみて、一つ上のα6300に手を伸ばしてみるのも良いのではないでしょうか。
その反面、とにかく軽さを求める人や、カメラを使うのはイベント事の時がほとんどだよ、という人にはオススメできるカメラに仕上がってます。とにかく今はかなり安く購入できるので、ダブルズームキットを購入しておけばもう間違い無いと思う。
SONY α6300を買うと幸せになれる人
- これからカメラを趣味にしていきたい
- あまりお金はかけたくないけど、機能に妥協したくない
- コストと機能のバランスが良いカメラが欲しい
上でも言いましたが、これからカメラを趣味にするのであればかなり良い選択肢だと感じました。
もちろん、上位機種を買えば買うほど便利な機能が付いてきます。
ただ、α6300を選択しておけば、ある程度以上の、自分が思っている以上には満足できる写真が撮れるのでは無いかと思うんですよね。
最低限このランクのカメラを買っておけば、初めてのカメラとしては長く使えるカメラになるんじゃ無いかな、と思うわけです。
しばらくレンズ一本でやっていくのであれば、少し高いけど高倍率ズームレンズキットがオススメ。
交換レンズをガンガン買う予定であれば、ボディのみもしくはとりあえずパワーズームキット(標準ズーム域)が良いかもしれません。
ただ、こちらのレンズはあまり評判もよくない様なので、どこまで使えるのかちょっとまだ未知数ですが…。
SONY α6500を買うと幸せになれる人
- とにかく上位機種が欲しい
- 使いやすい機種がほしい
- 予算なんて気にしないし実質無料
- 既にカメラ沼の人のサブに
札束でマウントするタイプの方ならこちら。間違いない選択です。
僕はカメラを始めて割と早い段階で上位機種に手を出しましたが、それは今でも間違っていなかったと信じてます。
上位機種って高いのはもちろんですが、高い分撮影しやすい、綺麗な写真が簡単に撮れる様になっているんですよね。
撮影する楽しさをものすごい勢いで体感できて「もっと撮りたい!」と思える写真を簡単に出せる上位機種は、それだけカメラに触れる機会も増えて、結果的に上達の機会も増えると思ってます。
もちろん、高い買い物になってしまうので、万人にオススメできるものではありませんが、一つの選択肢として、このカメラを選ぶのもありなのではないでしょうか。
追伸:カメラ買いました
というわけでここまで調べた結果、カメラを買いました。
エントリーモデルというには少しアレなんだけど、エントリーモデルのミラーレスを探している方にぜひオススメしたい一台を自分で買いました。
このカメラを選んだ理由はまた次の記事でお話できたらと思います。
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