こんにちは。しむ(@46sym)です
ここ数ヶ月ほどSNSでよく話題になっていたPERGEARというメーカーのレンズ。「破格の値段設定なのによく写る」と評判でずっと気になってたんですよね。
レビュー用に提供していただいているブロガーさんもいるし、涎を垂らしながら羨んでたんですけど、息を吐くようにボディを買い換える僕にそんな素晴らしいお話が来るわけもなく。
仕方ない買っちゃおうかな、なんて考えていた頃、友人のはるさん(@little_patch_)がくれるというので喜んでタダで貰いました。いつかできる大人になったらビールの一杯くらいは奢れる男になろうと思います。
はるさんはめちゃくちゃ素敵な写真を撮る人なのでそんな人からもらったレンズならすごい写真が撮れるんじゃないかと。頂いてから2ヶ月弱、X-Pro2につけっぱなしで撮り歩いてきました。
最初は手に余る暴れん坊な印象だったのですが、しばらく使ってだいぶこのレンズとも仲良くなれた気がしたので、レビューと作例を記事にしておこうと思います。
Amazonで7000円ちょっとで購入できる格安のレンズですが、本当に写りは価格以上のもの。
一本持っておいて損はないと思うので、ぜひ見ていってください。
ちなみに僕が使ったのはFUJIFILM Xマウント版、ボディはX-Pro2です。その他APS-Cやマイクロフォーサーズマウント用のものも販売されてます。
PERGEAR 25㎜ F1.8の外観とレビュー
MFレンズなので機能面でそんなに差異はないんだけど、パパっと見てわかる部分だけでも。
鏡筒の質感は上々
しっとりとマットな質感はとても7000円とは思えない品質。少しひんやりする金属鏡筒なのもまた良し。
小型の単焦点レンズだからこそ、金属鏡筒が合うんですよ。手に収まるサイズで、実測174g(フード込みで188g)と言うちょっとずっしりと詰まった感じ。得も言われぬ満足感があるんですよね。
ねじ式のフードを付けた状態でこんな感じ。個人的にはフードでシルバーリムは全部隠れてほしかった。
ピントリング、絞りリングのトルク感も良き
ピントリングはちょっと重め。普段からMFレンズで撮っている(というかMFレンズしか持ってない)のですが、ほかのレンズと比べると重い部類になると思います。
と言っても重すぎたり引っかかったりするわけでもなく、しっかりとしたトルク感でスムーズに回るリングです。
無限遠マークを超えて回るので遠景のピントに気を付ける必要はありますが、この価格帯ですからね。無限遠が出ない!なんてなるよりは全然マシです。
絞りリングはデクリック式
絞りリングはクリック感のない無段階の調整(デクリック機構)
写真をメインにしている人にはあんまり馴染みがないんだけど、動画をやる人にはデクリックが人気なんですよね。撮影時の絞り変更でカタカタ揺れないので。高いレンズなんかはこのクリック感を動画向けにデクリックに変更する
このレンズで動画を撮った事もないし、動画用レンズとして推奨するわけではないですが、動画撮るときにもクリック音で困ることはないよ、と。
控え目じゃないけど控え目なロゴが好感度高い
ロゴのデザイン自体はなかなか主張が強いのですが、ついてる場所がすごく控え目。写真の通り、ボディ装着時に底面になる部分に付いてるんですよね。
おかげさまで使っている間はロゴのない(見えない)シンプルでイカしたデザインに。こういう気配り好き。
フードなしの見た目がかっこいい
なんか圧倒的にフードつけてないほうが見た目がかっこいい。シルバーリムがクラシカルな雰囲気醸しててかっこいい。
フードを付けると野暮ったく見えてしまうんですよね。やっぱり間のシルバーを隠すべきなのでは…
後ほど紹介する作例でも出てきますが、逆光耐性は過度な期待はできない感じ。いっそフードは付けずに持ち歩くというのも潔い選択としてありかもしれません。
電子接点はないのでEXIFは残らない
最後にひとつだけデメリットを挙げると、電子接点がない事。
MFレンズで絞りリングもレンズ本体についているタイプなので撮影するにあたって困ることは一切ないんだけど、EXIF(撮影情報)が残せないんですよね。
あとから「この写真どのレンズで、どんな設定で撮ったっけ?」みたいに振り返れないのはたまーに不便な時も。
とは言え、写真の写りに影響があるわけではないのでそこまで気にする必要もないと思います。実際僕は電子接点のないMFレンズ使いまくってますし。
PERGEAR 25㎜ F1.8の作例写真
簡単にですがレビューを済ませた所で、ここからはこの2ヶ月ほどの間でこのレンズで撮った写真を少し紹介。四隅の写りがどうとか難しい事はよく分からないので、こんな写真が撮れるんだぜって雰囲気を感じてくれたら嬉しいです。すごいから。
上の写真、初めてこのレンズを持ち歩いた日に撮ったんだけど想像以上の写りでいい意味で裏切られたんですよね。すごくスッキリした現代的な写りするじゃない。いや現代レンズなんだけども。
とか思ってると開放で撮るとなんだかクラシカルな写りに。周辺もだいぶ落ちるのですが、これは好みの問題なのでそういうレンズだと割り切って使ってもいいんじゃないかと思います。なにせ安いし。
たしか最短近くまで寄った一枚。十分に寄れるレンズです。葉脈まで写しきる解像力は本当にこの値段でいいのか不安になってしまうほど。
近景も遠景も、なんだかキレのある描写をしてくれるレンズですよね。すごくない?
漁師の町の港で。日に焼けて色褪せた色の変化や質感、細かい線の一本一本までしっかり描いてくれて本当に好印象のレンズ。
柔らかい光も煌めく光も問題なく捉えてくれる。
シャドウと、カーテン越しの柔らかい光と、一筋の強い光と。余さず捉えるのはほんと優秀。
とは言え過度な期待は禁物。開放での逆光構図はなかなか大変な事に。
あえてハイキーに振り切った写真を撮りたい時なんかは使えるんだけど、そうでなければ太陽はフレームアウトさせたほうが良いですね。
もちろん絞ればある程度改善するので、こんな構図では使えそう。
千葉県に住んでいると海辺が友達。というわけで、水面の描写にはすごく厳しくなりがち。なんですけど、どうです?これ本当にすごくないですか?
揺らめく波も、透き通る岩場も、質感と共に残してくれる最高のレンズだと思うんですよ。
はぁ…すごくいい…すき…
ガツンと彩度を落としてアンダーに振っても、割とシャドウも粘ってくれます。(結構つぶれたけど)
これ、まるで異国みたいですよね。千葉なんですよすごいな千葉。
手前の岩場の質感が目に留まってシャッターを切った一枚なんですけど、その時感じた質感をイメージ通りに残してくれました。すごい。
夕焼けの鮮やかなオレンジも、沈み際の赤く染まった海も、それぞれしっかり描いてくれる。
いいレンズですよね。
PERGEARのレンズ集めたい
PERGEARすごい。ほんとすごい。7000円ちょっとでこれってほんと感動ですよ。
今回はAPS-C用25㎜ F1.8のレンズを使ったのですが、他にもPERGEARのレンズはAPS-C用で
- 7.5mm F2.8(魚眼)
- 12mm F2
- 35mm F1.2
- 35mm F1.6
- 50mm F1.8
とラインナップが準備されてます。しかもほぼ1万円以下だし、高くても17000円だし、どうなってるの…Xマウント版のレンズ一揃いさせたくなっちゃう…
ついでに同社が扱うViltroxというブランドではAFレンズもあるし、まさかのフルサイズ対応レンズもあるし…すごくない…?
Zマウントの85㎜とか欲しすぎる…
今回はPRではないにしろ友人から頂いたので無料だったのですが、これは実費でも買う価値のある一本だなと。
本当に破格の値段設定だと思います。APS-Cのカメラユーザーならぜひ一本、持っておいて損はないですよ。
みんな騙されたと思って買ってみてください、幸せになれるから。