【天空シリーズ】ドラゴンクエスト完全考察 その2【三部作】

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ドラゴンクエスト「天空」シリーズ三部作を考える。

ドラクエ世代が振り返る、往年の名作「ドラゴンクエスト」シリーズの考察第二弾。

今回はドラゴンクエストというシリーズの人気を不動のものとした「天空」シリーズについて考察していきます。

ロトシリーズ同様、好き勝手にたらたらと書いておりますので話半分で見ていってください。

こちらも長めのエントリーですが、天空シリーズの重要な要素だけはざっくり解説しております。

もしよろしければお付き合いください。

関連記事:【ロトシリーズ】ドラゴンクエスト完全考察 その1【三部作】

 

目次

天空シリーズの成り立ち

ロトシリーズと同様、天空シリーズも三部作構成。それぞれのタイトルは以下の通り。

 

天空シリーズ三部作 構成タイトル一覧

-ドラゴンクエストⅣ 導かれしたち
-ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁
-ドラゴンクエストⅥ 幻の大地

 

ドラゴンクエスト 天空シリーズ三部作 基本情報

ドラゴンクエストシリーズは発売から長い年月を経て、様々な機種でリメイクもされている。

ここでは初出の発売に重点をおいて話を進めるが、リメイクされたハードや発売日についてもまとめておく。

タイトル 発売ハード 発売年月日 販売本数 リメイク 発売年月日 販売本数
ドラゴンクエストⅣ
導かれし者たち
SFC 1990.2.11 304万 PS 2001.11.22 117万
DS 2007.11.22 127万
iOS / Android 2014.4.17
ドラゴンクエストⅤ
天空の花嫁
SFC 1992.9.15 280万 PS2 2004.03.25 161万
DS 2008.07.17 123万
iOS / Android 2014.12.12
ドラゴンクエストⅥ
幻の大地
SFC 1995.12.9 320万 DS 2010.01.28 135万

 

ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち

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ロトシリーズではない初めてのドラゴンクエスト。今までのドラゴンクエスト全てを足してもまだ足りないほどの容量のROMで開発。

ロトシリーズは1年毎に発売していたが、今作は前作発売から2年を経ての発売。対応ハードはファミリーコンピュータ(FC)

 

ストーリー

全5章から構成されるオムニバスストーリーを展開。1章から4章までは、サブタイトルにある導かれし者たちが、母国を旅立つまでを描いている。5章でついに勇者にフォーカスした物語が展開され、導かれし者たちが勇者の元に集結し、世界を救う。そんな話。

前作までと比べると主人公たちの背景像が重く、キャラクターにより感情移入しやすい設定となっている。また、今では有名人の小太りさん、トルネコが初めて登場した作品でもある。なぜ彼がこれだけ売れたかはきっと嫁がかわいいから。

 

システム

全5章のオムニバスストーリーを展開している事もあり、テンポよく進める事が可能となっている。

1章から4章までは初心者でも抵抗なくゲームを始める事ができる様、程よい長さの短編を様々なスタイル(ソロプレイ、パーティプレイ、道具屋シミュレーションなど。)で展開する。ショートショートみたいなもん。

共に冒険するメンバーが8人と大幅に増えた為、馬車システムを初採用したのも本作。

また、ストーリーが長編となり、ファミコンのROM容量を節約する意味から1〜4章のマップを5章でも使いまわしている(5章の全土の約半分が1〜4章のマップ)。もちろんそれによってシナリオが雑になる事もなく、むしろシナリオに合わせたらうまい事使いまわせた感もある。

 

総評

小太りやクリフトの影に隠れてはいるが、やはり全ての「ドラゴンクエスト」タイトルを通しても有数の不幸を抱えた主人公の半生にも注目が集まる作品である。

が、何よりもホイミンに注目してほしい。

「ホイミンと出会い、ホイミンに助けられ、ホイミンと別れ、ホイミンに涙する。そして再びホイミンと出会い、ホイミンに涙する。」

って偉い人も言ってた。

 

ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁

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天空シリーズ2作目。対象機種もついにスーパーファミコン(SFC)に移り、開発期間も2年半に伸びた。

有無を言わさぬ名作。これはもう異論なしの名作。ドラクエ5が嫌いって言ってる人には会った事ない。と言うか会いたくない。

 

ストーリー

主人公を中心とした親子三代が紡ぐ物語。前作に輪をかけて不幸な生い立ちの主人公を軸にした、骨太重厚ストーリーが繰り広げられる。

序盤からずっと胸が痛む展開が続き、ほっと一息ついたと思いきやすぐに絶望のどん底へ。まさに出会いと別れの物語。

ロトシリーズと比べて天空シリーズはシナリオに重みが増している。王道ストーリーで全国にいわゆるRPGを浸透させるフェーズを「ロトシリーズ」で。「ドラゴンクエスト」ならではのオリジナリティを詰め込んでシリーズモデルを確立フェーズを「天空」シリーズで。といった所だろうか。

「主人公=勇者」の既成概念をまるっと無視した作品。

 

システム

SFC第1作目となる本作は、これまた新要素が盛りだくさん。

まずは結婚イベント。「きのこvsたけのこ」と「ビアンカvsフローラ」は国家レベルの問題を引き起こす為タブーとされている。

モンスターを仲間にして一緒に旅をする事ができる様になったのもポイント。結局はぐりんは仲間にできなかったなー。

その他にもユーザーインターフェースが大幅に改善されて「便利ボタン」や「まんたん」コマンドも実装されたが、目玉機能はこんなもん。たぶん。

 

総評

「ビアンカか、フローラか」だけでなく「プックル?ゲレゲレ?ボロンゴ?」や「ひとしこのみ」など数多くの話題をかっさらった作品。

僕の小学校時代はこの作品と共にあったと言っても過言ではない。

どうしてもクリアできない洞窟が、学校から帰って来たらママンに勝手にクリアされていたのは今でもトラウマです。ひどい。

 

ドラゴンクエストⅥ 幻の大地

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SFCのドラクエのラストを飾るドラゴンクエストⅥ。ドラクエⅤの発売から3年半を経て、満を持しての発売。

ROMの容量増加に伴い開発期間も伸びている模様。

 

ストーリー

天空シリーズエピソード1となる物語。

記憶を失った主人公が、その記憶を取り戻す為に旅にでる話。旅の道中で別世界に飛んだり、ドラゴン人間を仲間にしたり、ドラゴンを仲間にしたり、ドラゴンの討伐者を仲間にしたりしながら、気づいたら大魔王を倒す事になる。

つまり、「自分探しの旅に出た。ついでに大魔王倒してきた」。最近流行りの意識高い系男子。

 

システム

シリーズで初めてスライムより弱いモンスターが登場した。弱い上にきもい、完全無欠の弱さ。

モンスターを仲間にするといったシステムも健在。ただ残念なのは、あくまで職業(まものつかい)のスキルの一環として仲間にする為、ストーリーに密接に絡んでいた前作と比べて仲間モンスターのインパクトがうすいのも事実。

ここでまた転職システムが復活。これはかなりのやり込み要素につながり、すべての職業をマスターする事でダーマの神殿の奥にある隠しダンジョンへの道が開けるといった要素が追加されている。すべての炎を灯すまで黙々とやり込んだ思い出。小学生にはつらかった。今作ではついに「遊び人」が実践に役にたつキャラクターとなる。「くちぶえ」というただ一つのスキルの為ではあるが、ニートだって一芸を極めたらエリートの仲間入り、を体現したシステムだと思う。

他にも色々インタターフェースのブラッシュアップとか、ベストドレッサーコンテストとか、いろいろ細かい便利要素が追加されたけどそこらへんはWikiとかに書いてあるんで知りたければ読んできたらいいと思う。

参考:ドラゴンクエストⅥ – Wikipedia

あ、今では当たり前の「ふくろ」システムが実装されたのはドラゴンクエストⅥから。これ大事。まじ便利。

 

総評

前作ドラゴンクエストⅤと比べるとどうしてもストーリーが見劣りしているように感じてしまうのは自分がドラクエ5の熱狂的な信者だからだとして、こちらもかなりの良作。

あまり触れなかったけど、片方の世界で起こした出来事が、対になる世界に影響を与える様は当時は新鮮なシステムであり、ロジカルな感じが大好物だった。

物語後半から行動の自由度が増し、何処へでも移動可能になると一気に冒険している感が湧き出てくるあたりも大好きでした。

 

天空シリーズ三部作の歴史

天空シリーズでは、はりきって書く程の通史が存在していない。ドラゴンクエスト6の特発売当初は天空シリーズとしての繋がりが不明とされていた。DS版リメイクのクリア後のおまけ特典で通史が明らかになったが、それまではゲームデザインを担当する堀井雄二が「天空城ができたいわれの物語」と言っていた程度のつながりしかなく、ドラクエ4〜6までの通史としての順序も不明であった。

そんな感じでこれ以降もざっくりの通史を見ていっていただければと思うのです。

 

天空城のはじまり(ドラゴンクエストⅥ)

ストーリーは前述の通りなので割愛。

作中に出てくる「ゼニスの城」。これがエンディングにてはるか天空へと浮かび上がる。

この「ゼニスの城」には未来が詰まっているとされる謎の卵が管理されており、本城が浮かび上がると同時に卵も孵化を始める。

作品内で語られる事はないが、これが「天空城」のはじまりであり「マスタードラゴン」の誕生である。とされている。

 

天空の勇者と導かれし者たち(ドラゴンクエストⅣ)

天空城のはじまりから数百年後、一人の天空人の女性が地上に降りた。女性は木こりと恋に落ち、一人の子供を授かる。

天空人は地上人と結ばれる事が許されず、木こりは裁きの雷に打たれて死に、天空人の娘は生まれた子供を残して天空城へと連れ戻された。

残された子供は「いつか復活する魔王エスタークを倒す事ができるのは、天空の血をひく勇者のみ」の予言に従い、勇者となるべく山奥の村にて特訓を受ける。

やがて成長した勇者は7人の導かれし者たちと出会い、予言通りに魔王を討伐する。

 

天空の花嫁(ドラゴンクエストⅤ)

さらに数百年後、魔王の復活に備えて天空の勇者の子孫を探す為に旅をする親子がいた。親子の目的は達成する事が出来ずに、父パパスは悲劇の末に命を落としてしまう。子である主人公も様々な不幸に見舞われ、長く苦しい生活を送る事となった。

子は成長し、青年となり、愛する女性と結婚を果たす。その女性との間に授かった子が天空の勇者であり、女性こそが天空の勇者の血を継ぐ者であった事が明らかになったのである。そうして父子の目的は果たされ、魔王の討伐と母との再会を果たす事となる。

 

天空城とマスタードラゴン

後世にあたるドラゴンクエスト4、ドラゴンクエスト5はどちらも「天空城」と「マスタードラゴン」が登場する。

ドラゴンクエスト6はその両者が生まれる以前の物語であり、生まれる様がエンディングで流されるといった繋がりがある。

 

というか繋がりが薄すぎてまとめるのに行き詰まったよこれ。大変。

 

キャッチコピー一覧

天空シリーズも相変わらず秀逸なキャッチコピーが多いのでまとめます。

ドラクエ4は色々調べたけど、サイトによって言ってる事がバラバラでリメイク版とオリジナル版のキャッチコピーがよくわからなかった。くやしい。

タイトル キャッチコピー
ドラゴンクエストⅣ(SFC) 勇者よ、目覚めなさい
ドラゴンクエストⅣ(PS) 勇者よ、目覚めなさい
ドラゴンクエストⅣ(DS) 冒険の行方は、その手の中に
ドラゴンクエストⅤ(SFC) 愛がある、冒険がある、人生がある
ドラゴンクエストⅤ(PS2) 強き心は、時を越えて
ドラゴンクエストⅤ(DS) 冒険という、もうひとつの人生
ドラゴンクエストⅥ(SFC) ドラクエを超えるのは、ドラクエだけ
ドラゴンクエストⅥ(DS) この旅は、夢という真実へ

 

 

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この記事を書いた人

千葉県内で写真を撮りながらブログを運営してます。
スナップ、風景、ポートレート、ブツ撮りなど、ジャンル問わず幅広く撮影中。
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