ドラゴンクエスト「ロト」シリーズ三部作を考える。
誰もが知ってる名作ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズ。
これほどの地位を築き上げた本シリーズの始まりの物語である「ロト」シリーズについてここでは考察していきます。
書きたい事をたらたらと、ゆるーく書いておりますのでどうぞよろしく。
ちょっと長めのエントリーですが、これを読めばロトシリーズの事は大体ざっくり分かります。語れます。
もしよろしければお付き合いください。
関連記事:【天空シリーズ】ドラゴンクエスト完全考察 その2【三部作】
ロトシリーズの成り立ち
上に書いた通り、ドラゴンクエストの中でロトシリーズと呼ばれるものは三作、三部構成となっている。それぞれのタイトルは以下の通り。
ロト三部作 構成タイトル一覧
-ドラゴンクエスト
-ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々
-ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ
ドラゴンクエスト ロト三部作 基本情報
ドラゴンクエストシリーズは発売から長い年月を経て、様々な機種でリメイクもされている。
ここでは初出の発売に重点をおいて話を進めるが、リメイクされたハードや発売日についてもまとめておく。
タイトル | 発売ハード | 発売年月日 | 販売本数 | リメイク | 発売年月日 | 販売本数 |
ドラゴンクエスト | FC | 1986.5.27 | 150万 | SFC(Ⅰ・Ⅱ) | 1993.12.18 | 120万 |
GB(Ⅰ・Ⅱ) | 1999.9.23 | 76万 | ||||
Wii(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ) | 2011.9.15 | 39万 | ||||
iOS / Android | 2013.11.28 | – | ||||
ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々 |
FC | 1987.01.26 | 240万 | SFC(Ⅰ・Ⅱ) | 1993.12.18 | 120万 |
GB(Ⅰ・Ⅱ) | 1999.9.23 | 76万 | ||||
Wii(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ) | 2011.9.15 | 39万 | ||||
iOS / Android | 2014.06.26 | – | ||||
ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ… |
FC | 1988.02.10 | 380万 | SFC | 1996.12.06 | 140万 |
GBC | 2000.12.08 | 75万 | ||||
Wii(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ) | 2011.9.15 | 39万 | ||||
iOS / Android | 2014.9.25 | – |
ドラゴンクエスト
言わずと知れたドラゴンクエストシリーズの第1作目。1作目なので「ドラゴンクエスト1」ではなく「ドラゴンクエスト」。
対応ハードはファミリーコンピュータ(FC)
ストーリー
いわゆる王道ファンタジー。伝説の勇者「ロト」の血を継ぐ主人公が、攫われた自国の王女ローラ姫を助ける為に旅に出る物語。
ザ・王道。
システム
どんなに頑張っても主人公のレベルは30までしか上がらないし、呪文だって10個しか覚えない。
本当に伝説の勇者の血を継いでいるのか疑いたくなるが、それでもなんやかんやでローラ姫を助ける事ができるあたり、きっと血を継いでいたんだろうと思う。
ちなみに本作のみ、主人公の名前によってステータスの成長値が変動するという変わり種システムを採用。
また、ダンジョンである洞窟は基本的に真っ暗。本当に黒一色の世界である為、ダンジョン探索には消耗品である松明を使用する。
さらには人と話すのも扉をあけるのも階段をおりるのも、いちいちコマンドから選択→東西南北を選択、という素晴らしい入力インターフェース。
きっと現代の若者にはプレイできない。僕もできない。三十路だけど。
総評
CUIゲーム全盛期にでたソフトとしてはやはりかなりの名作であり、ドラゴンクエストを語る上でも外せない一作である。
が、僕自身最後までプレイできた事はない。
ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々
前作の発売から1年を待たずして発売。短期間での開発とは思えないほどの進化を遂げたドラゴンクエストシリーズの2作目。
こちらも対応ハードはファミリーコンピュータ(FC)。
ストーリー
これまた王道ファンタジー。というかドラゴンクエストシリーズが王道ファンタジーを作ったと言っても過言ではないので当時で言えば斬新なストーリーだったのだろうか。
前作の世界から100年後、3人のロトの子孫が悪の大神官ハーゴンを倒すお話。努力・友情・勝利を体現。
「ローレシアの王子」「サマルトリアの王子」「ムーンブルグの王女」の3人で力を合わせて悪に立ち向かう。
国の次世代を担う(しかも王位を継ぐべき)若者をまとめて旅立たせて良いのだろうか。全滅したら国家存続に関わる一大事ですわよアナタ。
どこからどう見てもまだ子供の3人で魔王討伐って酷だよねなんだか。
「はじめてのおつかい in 魔王城」なワケだけど王様達はそれでいいんだろうか。うーむ。
システム
冒険が進むと最大3人でのパーティプレイを楽しむ事ができるようになる。これってプログラマ的な苦労は単純に3倍どころじゃきかないはずで。よくもまぁ1年あけずに発売したと思う。日本人はすごい。
総評
サブタイトルの「悪霊の神々」が大好き。このセンスが現代にも欲しい。
使えないサマルトリアの王子や、絶望に追い込まれるロンダルギアの迷宮なんてどうでもよくなるような、そんなサブタイトル「悪霊の神々」。
ドラゴンクエストシリーズの中でも1、2を争うほど大好きなタイトルです。
ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…
こちらも前作からほぼ1年で発売。そしてまたぶっ飛んだ進化を遂げている。この時代のゲーム業界はほんとスゴイ。働く日本人スゴイ。
相変わらず対応ハードはファミリーコンピュータ(FC)です。
ストーリー
遂にロト伝説が明らかに。
魔王討伐の際に行方知れずとなった父の意志を継ぐ為に魔王討伐へ。16歳の青年が仲間を連れて世界を旅して魔王を討伐する物語。
広大な世界を旅する途中、半裸の父と感動の再会を果たしたり、鳥に乗って空を飛んだりと、なかなかにぶっ飛んだお話が楽しめる。
システム
前作と比べて、いきなり大量に要素が追加された。
-パーティメンバーが4人に。
-しかも8つの職業(転職可能)が追加。
-昼夜の概念を追加。
-乗り物の追加。
-街に向けた瞬間移動(ルーラ、キメラのつばさ)の追加。
-セーブ方式が復活の呪文から冒険の書へ変更。
などなど。他にも細かい追加仕様がわんさかとある。短い納期でこんな要求仕様だされたら発狂する自信がある。
特筆すべきはやっぱり職業システムで、なぜ「遊び人」を職業として認めたのか。未だに他のゲームで「遊び人」を職業と認めているものを見たことがない。ニートを仕事と認めてくれる唯一のゲーム、「ドラゴンクエスト」
やっぱりこの頃の開発陣は働きすぎていたんじゃなかろうか。働きたくない欲求がここに出てしまったのではなかろうか。
総評
新要素をたっぷり詰め込んだ、文句無しの名作。また、物語としても全ての始まりにふさわしい作品である。
インパクト抜群のキャッチコピー「触れたら最後、日本全土がハルマゲドン」が示す通り、日本全土を興奮の渦に巻き込んだゲームである。ほんとすごいキャッチコピーだな、誰だ考えたの。すげーわ。
ロトシリーズ三部作の歴史
ついにロトシリーズの通史について考察を進める。
とは言ったもののどうせそんな難しいことは書けないのでかしこまらずに頭のネジをゆるめて読んでいただけると幸いです。
ぜひプレイして体験してほしいので、細かいネタバレ要素は省略です。
ロト誕生(ドラゴンクエストⅢ)
勇者オルテガは魔王バラモスを倒す為に旅に出たが、目的を達成することなく消息を断つ。
オルテガの意志を継いだ息子が、亡き父の意志を継ぎアリアハンの勇者として旅立つ事となった。
青年は悲願を達成し、バラモスを退治する。その後もなんかかんやと世界を助ける為に旅を続け、竜の女王より授かった「光の玉」を使い大魔王ゾーマを退治する。
この功績を称え、青年は勇者「ロト」の称号を与えられる。その後「ロト」は姿を消し、伝説となるのである。
竜王降臨とロトの末裔(ドラゴンクエスト)
「ロト」が姿を消して数百年の後、ある王国「ラダトーム」で保管していた光の玉が「竜王」なるものに奪われた。ついでにラダトーム国の王女「ローラ姫」もピーチ姫ばりに連れ去られた。
姫を助け出す為に竜王討伐に向かった自称勇者は数知れず。だが誰も目的を達成する事はできなかった。
そんな中で、預言者がロトの血を引く者の出現を予言。予言通りにロトの末裔(主人公)が登場。ローラ姫を救出した上に竜王討伐も達成する。さすが「ロト」パワー。
これに感激したラダトーム国王が、王位を譲るからどうぞと言ってくれたにも関わらず、「あ、自分の国は自分で作るんでイイっす」とのたまった上にローラ姫をたぶらかして2人で行方をくらます。
やってる事は竜王と同じ。なのに伝説として語り継がれる。これがロトの名の力。
駆け落ちの末に ロトの末裔結集(ドラゴンクエストⅡ)
駆け落ちしたロトの末裔とローラ姫は「ローレシア」という国を作り、3人の子供を授かる。
3人の子供の為にせっかく作った国を「ローレシア」「サマルトリア」「ムーンブルグ」に分割。3人の子供にそれぞれの国を任せ、みな姉妹国として発展していった。
それから100年の後、ムーンブルグが魔物に襲われたとの凶報がローレシアに届く。
ローレシアの王子は急いで旅立ち、サマルトリアの王子を連れ、なんやかんやでムーンブルグの王女も救う。そして3人は力を合わせ、ムーンブルグを襲った魔物の王を撃退するのである。
世界に平和を取り戻した後、ローレシアの王子は父から王位を継承。サマルトリアの王子とムーンブルグの王女はどうなったのか分かりません。扱いがちょい役すぎて泣ける。
アレフガルド
このエントリーの中では敢えて避けてきた伝説の地「アレフガルド」。
通史をざっくり理解する上では不要だけど、細かい世界観をがっつり深く知るためには必須です。というか世界観に浸るためには重要なポジションなのですが、語り始めると色々深くネタバレになりそうなのでやめておきました。
本当に名作なので、せっかくなので物語の本当に深い部分は実際にプレイして楽しんで貰えたらと思っております。
このエントリーを最後まで読んでくれた方でも、どのタイトルも全て楽しめると思います。大枠でのネタバレしかしてないので。
ぜひ実際にプレイして、「ロト」の世界にどっぷりずっぽり浸っていただけたらと思います。
キャッチコピー一覧
ドラゴンクエストシリーズのキャッチコピーはどれも秀逸なものが多いので最後におまけで残しておきます。
特にリメイク以外のオリジナル作品のキャッチコピーはセンス溢れまくり。ぎゅんぎゅんです。
タイトル | キャッチコピー |
ドラゴンクエスト(FC) | 今、新しい伝説が生まれようとしている |
ドラゴンクエストⅡ(FC) | 勇者の伝説が再びよみがえる |
ドラゴンクエストⅢ(FC) | 触れたら最後、日本全土がハルマゲドン |
ドラゴンクエストⅢ(SFC) | SFC究極のドラクエ |
ドラゴンクエストⅢ(GBC) | 一番愛されたドラゴンクエスト |
ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ(SFC) | 目を開けて夢を見よ |
ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ・Ⅲ(Wii) | 勇者、復刻 |
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